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Study:Osaka Kansai International Art Festival 2023
プロジェクトタイトル:デジタル飛田リサーチプロジェクト(仮称)
「Study:大阪関西国際芸術祭」では、飛田新地エリアの建物のデジタルアーカイブを研究する。Studyと銘打たれた芸術祭において落合が興味を持ったのは、万博などのナショナルイベントによって変わっていくもの、変わらないもの、気付かないうちに消えていくもの、法的な境界線の変動などが街や建物や内装に「刻み込んだ痕跡」の可視化である。近年、特に東京2020オリンピックの際に当局の取締をはじめ、街の性風俗文化が大きく変化したのは記憶に新しく、ストリップ劇場や性風俗店の摘発などが多く行われた。落合は街の治安の維持行為として当局の決定に理解は持てるものの、大衆「文化」の一部として語られたものが街から消失してしまうことに危惧を覚えている。人や環境が変われば、蓄積された人類の痕跡はなくなってしまう。社会的通念・善悪・倫理・法解釈など多くの議論はあって然るべきだが、建物や内装など質量あるものが失われれば、議論することもできなくなってしまう。人なき飛田新地の街をデジタルで構築する三次元の空間をアーカイブする活動を通じて、この風景を基点としたデジタル作品を作り出したい。
協力:Emohaus Inc. / 飛田新地料理組合