Mixed Media
2017
映像と物質の境界
我々は映像と物質の境界をどうやって超えることができるだろうか? 映像のように自由で, 物質のように触覚をもたらす存在を我々はメディア装置を用いてどうやって描き出すができるだろうか? 100兆分の3秒の超時短パルスレーザー, フェムト秒レーザーを用いて空中に三次元の妖精像を描き出した. フェムト秒レーザーによって生まれるプラズマは熱を伝える間も無く消失し生命に大きな影響を与えることなく共存する. この装置で生み出される触覚ある空中三次元映像は, 原理的に我々の物質性と映像性の間にある壁を取り去り, アートとサイエンスを融合させた新たな視座から, 新たな作品性を開いていくことだろう. 物質と見分けのつかないフェムト秒の妖精が飛来するような, デジタルの染み出す空間は, 物質と映像の垣根を超えて, その両者が混ざり合った自然な未来を志向しているように思える. 微かなものと確かなものに宿る幽玄性, フェムト秒というほんの一瞬の時間と, そこにかかるとてつもないエネルギーの対比が我々の直感を超越する. 時間方向の超高解像度化による空間方向への触覚や光の染み出し, 感覚解像度を超えた相転移によるテクニウム.
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